約 3,703,742 件
https://w.atwiki.jp/mekameka/pages/817.html
家庭教師ヒットマンREBORN! バトルアリーナ マーベラスエンターテイメントより2008.9.18発売のPSP用ソフト 漫画「家庭教師ヒットマンREBORN!」の対戦格闘 続編 家庭教師ヒットマンREBORN! バトルアリーナ2 スピリットバースト
https://w.atwiki.jp/kuriari/pages/251.html
スレ別のリストです。敬称略 本当はクリアリが好き 日付 作者名 備考(タイトル等) 2002.11.09 ◆zz2.foQ.MQ 2002.11.02 mirin 2002.10.16 名無し 2002.09.08 ◆NqSBdkpA 2002.08.05 M 2002.07.01 駄作でスマソ 2002.06.08 名無し 2002.06.05 とびねずみ ◆NezmymcE アリーナのケーキ 2002.05.23 名無し ある晴れた春の日に 2002.05.22 198 本当はクリアリが好き PART2 日付 作者名 備考(タイトル等) 2003.12.14 歩兵 それぞれの道 悲恋 2003.03.22 名無し 駆け落ち 2003.01.02 ◆zz2.foQ.MQ 2002.12.06 ◆zz2.foQ.MQ 陽の朝、闇の夜にも
https://w.atwiki.jp/carriermode/pages/19.html
クラブ ・クラブが富豪に買収される事がある。(自クラブは買収されない?) 買収の情報はニュース記事で表示される。 ・記者会見 試合の1~4日前にマイクが表示されてると、記者会見を開ける(xbox X、PS3 □) 話す内容によって選手の士気やモラル等が変化する。 ユース 移籍 選手
https://w.atwiki.jp/carriermode/pages/10.html
関連ブログ @wikiのwikiモードでは #bf(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するブログ一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_161_ja.html たとえば、#bf(ゲーム)と入力すると以下のように表示されます。 #bf
https://w.atwiki.jp/carriermode/pages/5.html
まとめサイト作成支援ツールについて @wikiにはまとめサイト作成を支援するツールがあります。 また、 #matome_list と入力することで、注目の掲示板が一覧表示されます。 利用例)#matome_listと入力すると下記のように表示されます #matome_list
https://w.atwiki.jp/carriermode/pages/12.html
人気商品一覧 @wikiのwikiモードでは #price_list(カテゴリ名) と入力することで、あるカテゴリの売れ筋商品のリストを表示することができます。 カテゴリには以下のキーワードがご利用できます。 キーワード 表示される内容 ps3 PlayStation3 ps2 PlayStation3 psp PSP wii Wii xbox XBOX nds Nintendo DS desctop-pc デスクトップパソコン note-pc ノートパソコン mp3player デジタルオーディオプレイヤー kaden 家電 aircon エアコン camera カメラ game-toy ゲーム・おもちゃ全般 all 指定無し 空白の場合はランダムな商品が表示されます。 ※このプラグインは価格比較サイト@PRICEのデータを利用しています。 たとえば、 #price_list(game-toy) と入力すると以下のように表示されます。 ゲーム・おもちゃ全般の売れ筋商品 #price_list ノートパソコンの売れ筋商品 #price_list 人気商品リスト #price_list
https://w.atwiki.jp/kuriari/pages/30.html
本当はクリアリが好き 321 名前: 駄作でスマソ 投稿日: 02/07/01 01 13 ID ??? 「ざぁぁぁぁぁぁ」 さっきまでいい天気だったサランの町に、雷鳴が近付いて来たかと思うと、 ぽつぽつと雨が降り出した。 雨脚はしだいに強くなってゆき、いつのまにか少し先も霞んでしまう位の 大雨が降り始めていた。 急に降り出した雨で、町の人々は方々の軒先や家に逃げ込み、雨が通り過 ぎるのを待っていた。 「あーあ、降るなんて思っていなかったから、傘、持って来てないわよぉー」 「大丈夫、通り雨でしょうから、すぐに止みますよ」 クリフトはアリーナに引きずり出される形でサランの町にきて、この軒下に いるのだった。アリーナの買い物に付き合わされて、「もう1件」「もう1 件」と歩き回らされ、そろそろ帰ろう、となったときに雨がぽつぽつと降り 始め、初めは小降りだったので気にせず歩いていたのだが、やがて雨が強く なると、これはたまらんと手近なところにあった軒先に避難したのだった。 強い雨のために、いま、町を歩く人は一人もいない。裏通りを歩いていたの で近くの軒下にも雨宿りする人影はなく、目に見える範囲ではアリーナとク リフトは2人きりだった。そしていま2人がいる軒先は狭かった。従って2人 の体はどうしても密着することとなった。 そんな状況だったので、クリフトは内心ドキドキしていた。何せ想いを寄せ る女性と密着しているのだから。 クリフトも一人の男。このまま抱き締めたいとか邪なことを考えては慌てて そんな考えを否定したり…。 「…ちょっと、クリフト、聞いてたの?」 不意に我にかえるクリフト。 「え、な…何ですか」 「やっぱり聞いてなかったのね…」 「すみませんちょっと考え事してまして」 自分が何を考えていたか悟られまいと慌ててごまかす。 「で、なんでしょうか?」 「無理矢理つきあわせてこんなことになってごめんねって言ったの」 狭い所に無理矢理2人で入っているために体勢が落ち着かない。 しかしクリフトは下手に体勢を変えるとアリーナに変な誤解をされそうで 我慢していた。 アリーナはしびれをきらして体勢を変えた。すると、クリフトの肘の所に アリーナの胸があたる状態になってしまった。 (わ…わ…) 慌てるクリフト。 思わす「ひ…姫さま…」と言葉を発するが、言葉がつづかない。 「何。クリフト?」 「…いえ、何でもありません」 アリーナはこの状況を全く意に界していないようだ。 引き続き、クリフトは肘に嬉しい感触を感じながら悶々としているのだった。 「クリフト」 急にアリーナに呼ばれてクリフトは再び我にかえった。 「雨、あがったよ」 気が付くと雨が上がっていて、晴れ間さえ覗いていた。 「帰りましょう」 クリフトはさっきの感触を思い出しながら城への帰り道についた。 (今夜はなかなか眠れそうにないな…)
https://w.atwiki.jp/kuriari/pages/452.html
クリフトのアリーナの想いはPart12.5 626 1 名前 キウイが導くハーモニー(前編) 1 Mail sage 投稿日 2013/01/04(金) 00 48 03.76 ID DT1dfBc+0 「ありがとうございました。 あ、あの…お二人もがんばってくださいっ!」 「なっ、違っ…!」 走り去る花嫁の後姿を見送りながら、ソロはため息をついた。 ソロとクリフトは、ブランカ領内の小さな村や集落を回っていた。 剣の稽古や魔物退治、またクリフトは神父の代わりも務めていた。 結婚式を無事に執り行ってくれたクリフトを、村長がねぎらう。 「神父様のいないこの村で結婚式を行えるとは、感謝しきれません。」 「お役に立てたなら幸いです。遠くの町で結婚式を挙げていては、大変ですからね。」 「いえいえ、お二人のご苦労に比べれば…」 「…何の話ですか?」 クリフトの笑顔が引きつった。 「あっ、いえ、何でも…」 気を使われて、さらにクリフトの笑顔が引きつった。 ソロとクリフトが恋仲という誤解は、当人の知らない間に広がっていた。 「さすが伝説の勇者様だけあって、知名度抜群ですねぇ」 「姫様とのラブロマンスを自ら演出した話題の神官様には叶わないですねぇ」 当人たちが嫌味を言い合っても、何の解決にもならず… 有名な二人だけに、その禁断のラブロマンスは世界中の人々の注目を集めていた。 二人の好感度が高いので、人々は総じて好意的に受け止めていた。 近くの町のカフェで食事をとる二人。 「あんな山奥の村にまで誤解が広がってるとはな… やっぱ、サントハイム王家が広めてるんじゃないのか? 俺、アリーナの浮いた話をもみ消すために利用されてるんだろ。」 ソロは不機嫌そうに、大きな肉の塊をほおばる。 「さあ、私には分かりません。 神様が与え給うた試練だと考え、耐え忍ぶより他にありません。」 クリフトは穏やかな顔で、にんじんを口に運んだ。 その穏やかさは、逆にソロの神経を逆撫でする。 「お前の蒔いた種のせいで、俺は巻き添えを食らってるんだぜ?」 言葉にトゲを込めて、ソロはクリフトに笑顔を向ける。 「肩を組んだり首に抱きついたり、誤解させたのはソロさんでしょう? クリフトの笑顔に背筋が凍ったソロは、それでも負けじと視線で押し返す。 しばらく、無言で笑顔のにらみ合いが続いた。 「デザートをお持ちいたしました。」 店員に声をかけられ、二人は笑顔を店員に向けた。 若い娘さんが持ってきたのは、きゅうりとキウイのデザート。 「え、頼んでないぜ?」 「サービスです…お二人をイメージした、当店自慢の創作料理です すごく人気なんですよ。」 「……?」 俺たちをイメージしたメニュー?? 去り際に店員が小声でささやく。 「人前でそんなに見つめ合うなんて…仲が良いんですね…応援してます!」 「えっ、おいっ!」 小走りで裏に走り去っていく店員を見送って、ソロはうなだれた。 「クリフト…恨むぞ…」 にらみつけるソロに、クリフトは目を合わさずに言葉で返した。 「そんなに見つめないでください。また誤解されます。」 「このデザート、イラッとするほどうめーな。」 出されたデザートを食べながら、不機嫌な様子のソロ。 「きゅうりの癖をキウイが抑えて、ハーモニーを奏でているようですね。」 クリフトの素敵な表現に、ソロはさらにイラッとした。 「ひょろっとした青臭いきゅうりは、誰かさんのイメージだよなー。」 「トロピカルなキウイは、能天気な誰かさんのイメージですね。」 二人の間には、相変わらずの火花が散っていた。 「クリフト!」 教会から出てきたクリフトを呼び止めたのは、アリーナだった。 「姫様…お元気でしたか?」 「私は元気よ!」 以前と変わらず元気なアリーナに、クリフトは安心した。 「しばらく会わないうちに…ますますやる気に満ちていらっしゃいますね。」 「当然よ。私は一刻も早く国を治められるよう、急いで勉強しなきゃいけないの!」 「姫様…」 勉強嫌いのはずのアリーナが、勉強すべく気合満々とは…! 感激に浸るクリフトは、次の言葉でどん底に突き落とされた。 「私、早く一人前の統治者になって、同性婚を許可する法律を作ってみせるわ! クリフトとソロの幸せのため、がんばるから!」 「なっ!?」 さらにアリーナはまくし立てる。 「私、クリフトのこと、恋愛対象として好きだよ。 でも絶対に許されない恋だから、クリフトとお付き合いしようなんて思わないわ!」 突然の告白と宣言に、クリフトの頭の中は真っ白になっていた。 「それじゃ、ソロとお幸せにね! 私も二人のためにがんばるから!」 呆然とするクリフトを置いて、アリーナは一方的に言葉を残して走り去って行った。 クリフトは後を追うこともできず、その場で固まっていた。 「…ということがありまして。」 自室にて、アリーナとの一件をソロに話すクリフト。 「喜ばしいのか嘆かわしいのか、複雑だな。」 クリフトが作ったにんじんデザートを口に放り込むソロ。 「このまま勉強して立派な女王になってくれた方が良いかもな。 お前がアリーナと結婚できても、アリーナがしっかりしてるのが絶対条件だろ。 お前の出自が平民である以上、風当たりは半端ないだろうから。」 「…そうすると、ソロさん、誤解を解けませんよ?」 「お前らの幸せのためなら、仕方ないだろ。」 「ソロさん…」 じーんと感激するクリフト。 「やめろよ、照れるじゃ…」 そのとき、ドアが開いた。 ドアを開けた神父が見たものは、顔を赤らめて見つめ合うソロとクリフト。 テーブルにはクリフトが作ったであろう手料理。 「あっ…失礼…」 扉を閉めて去ろうとする神父。 「いや、違うからっ…!」 必死に否定しようとするソロに、神父が優しく語り掛けた。 「恥じることはありませんよ。」 その流れに逆らおうと、ソロは懸命に食い下がった。 「なっ、なあ、神の教えって、同性愛を認めてないんだよな?」 「愛があれば、きっと神は等しく祝福してくださいます。お二人に祝福あれ…」 二人は、閉められたドアを呆然と見ながら、暫く固まっていた。 「と、ともかくだ…」 気を取り直して、ソロは話し始めた。 「ともかく、どうせアリーナには会いづらいんだろ。 当面はサントハイムを離れてブランカで暮らさないか?」 「しかし…」 「今は離れてやるのが優しさじゃないか? 国のためお前と結ばれることはできないって、苦しんで吹っ切ったんだ。 で、立派な女王になれるよう、自分の意志を持って走り始めてる。 お前がいると、せっかくの決意が揺らぐかも知れないぜ。」 ソロの提案により、クリフトはブランカ行きを決断。 サントハイムから出向する形で、ブランカ王室付きの神官となった。 それから数ヶ月が過ぎた。 その間、クリフトとアリーナが会うことはなかった。 クリフトとソロは、週に1度の、ブランカ王との謁見の日を迎えていた。 「クリフトよ、よく働いてくれて、感謝しておるぞ。 各地からの感謝の声が続々と届いておる。」 「身に余る光栄にございます。」 クリフトの凛とした声が、謁見の間に響く。 「ソロも、よく働いてくれて、感謝しておる。 そしてクリフトを紹介してくれたことにも、感謝しておるぞ。 そなたの人選は、間違っていなかったようだ。」 「ありがたきお言葉…」 ソロも恭しく頭を下げる。 「クリフトよ、引き続きブランカに力を貸して欲しい。 ソロも、頼りにしておるぞ。」 「ははーっ!」 一呼吸置いて、ブランカ王は言葉を続けた。 「ところでクリフトよ、以前にも話した件だが。 今までの働きから、そなたがブランカに必要な人材だと確信した。 正式にブランカへ移り、ブランカの人間になってはくれぬか?」 「…喜んでお引き受けいたします。」 アリーナは政治学の本を見ながらティータイム中。 「クリフトは、正式にブランカに移住したんだってね。」 「そのようですな。」 「休憩時間ですぞ、書物は一旦置きなされ。」 ブライに言われても、アリーナは本から目を離さなかった。 「嫌よ。私は一刻も早く一人前の統治者になるの。 クリフトとソロが幸せに暮らせる国にするの。」 「はあ…そのやる気は喜ばしいですが、姫様のお体が心配になりますぞ…」 ぼやきながら、ブライはデザートのお皿をアリーナの前に出した。 「本日のデザートは、きゅうりとキウイのババロアでございますぞ。 きゅうりのババロアに、寒天をまとわせたキウイをあしらっております。 ブランカで人気だそうですぞ。」 「ふーん、きゅうりでデザートなんて、懐かしいわね。 いつぞやのきゅうり尽くしを思い出すわ。」 デザートを口に運ぶアリーナ。 「いかがですかな。味を美しく言葉にするのも、王族のたしなみですぞ。」 「意外とおいしいわね。 きゅうりだけだと頼りないけど、キウイの力強い味が支えているわ。 キウイの自己主張をきゅうりが程良く包み込んで、落ち着いた大人の味ね。 きゅうりとキウイが互いに補い合って、別の味に進化しているのね。」 「姫様にしては、お見事な表現でございます…!」 ブライの言葉にはトゲがあったが、いつもなので、アリーナは気にしない。 「そういえば、クリフトとソロに似てるわね。 ちょっと頼りないクリフトを引き立てるソロってところかしら。 ソロのまっすぐさをクリフトが和らげてる。」 「ああ、ソロ殿とクリフトを表現した作品だそうですぞ。 さすがは姫様、言い当ててしまわれるとは、まぐれにしても凄いですな。」 アリーナは、窓の外をぼーっと眺めた。 「クリフト、どうしてるかな… 今頃、ソロと一緒にいるのかな…」 クリフトの幸せを願いつつ、アリーナはまた政治学の本を読み始めた。 大好きなクリフトの幸せのために。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3978.html
デジモンワールド デジタルカードアリーナ 【でじもんわーるど でじたるかーどありーな】 ジャンル カードゲーム 対応機種 プレイステーション 発売元 バンダイ 開発元 ベック(チーム不明) 発売日 2000年12月21日 定価 5,800円 判定 良作 デジタルモンスターシリーズリンク 概要 ストーリー 特徴・評価点 難点 総評 概要 『デジモンワールド』シリーズの中でも、カードバトルをメインにした『デジモンワールド デジタルカードバトル』の続編。登場カードは前作に+αされたほかに、既存カードの調整も行われている。 新システム「パートナーカード」の登場で、成長要素が加わったほか、「アーマー進化」も登場。 アニメ『デジモンアドベンチャー』『デジモンアドベンチャー02』からはデジモンだけではなく人物も登場し、選ばれし子供たち全員と対戦が可能と、アニメファンへのファンサービスも充実している。 ストーリー ネットワーク上に存在する電脳世界「デジタルカードアリーナ」。そこはデジタルモンスターのデジタルカードでカードバトルを楽しむためのほのぼのとした世界。デジモンや人物達とカードバトルで楽しく遊ぼう。だが、その裏で暗躍するものも…。 特徴・評価点 簡潔だが洗練されたゲームシステム。 プレイヤーは30枚のカードで構成される「デック」を作り(同名カードは4枚まで)、それを使って遊んでいく。カードにはデジモンカード、オプションカード、進化オプションカードの3種類があり、お互い1枚ずつデジモンカードを出して戦わせ、3回負けるか、何回引き直してもデジモンカードが場に出せなくなると敗北する。 攻撃手段は○、△、×というPSの対応ボタンにそったものが各デジモンに用意されており、それをお互いが同時に選び、相手のHPを削っていくことになる。これは「1画面対戦」を徹底した結果でもあり、これ以外の手札などの要素はCPU戦、対人戦共に全て表示されている。逆にこれがわからないだけで、手札などが丸見えでも「読み」が発生するようになっている。 バトルの流れは以下の通り先攻後攻を決める→準備フェーズで手札が4枚になるように引く(何回でも引き直し可能)→場にデジモンがいるように手札からデジモンカードを選択(既にデジモンがいる場合はスキップ)→進化フェーズで進化パワーにするデジモンカードを選択し、進化オプションを使用するか選択(空うち可能)、進化できる場合は手札のデジモンカードを選び、そのデジモンに進化可能、進化パワーは全消費される→戦闘フェーズで相手の場にデジモンがいればバトル、いなければ相手ターンに→同様に繰り返す→戦闘フェーズはまずボタンをお互い決め(不可視)、後攻が援護、オプションを選択、先攻が同様に選択、そして効果の処理の後に先攻の攻撃から始まり後攻の攻撃を行って戦闘処理、HPと属性以外はデジモンの基本ステータスに戻る、ということを繰り返して勝負を決めていく。 戦闘シーンではポリゴンモデル同士の対決も見ることが出来る。色違いや似た演出もあるとはいえ、かなりの数のデジモンのポリゴンモデルそれぞれに、カードからの登場演出、○、△、×の各攻撃、ダメージ、勝ち、負けの各モーションがあり見ごたえもバッチリ。スキップも可能。 使えるカードの多さから、様々なデックを構築することが可能で、工夫が楽しい。 カードの種類について デジモンカード 文字通りデジモンのカード。全ての基本となる。名前、属性、レベル、HP、○攻撃力、△攻撃力、×攻撃力、×特殊効果、援護効果、進化パワー、必要進化パワーの要素で構成されている。 「属性」はその属性ごとに、下記の「進化」やオプションカードから得られる効果が変化する。ステータスも属性に沿ったものになっているのが特徴。 「火炎(赤)」は攻撃力重視、「氷水(青)」は耐久力重視、「暗黒(黒)」はハイリスク援護、進化後の強さ重視、「自然(緑)」は進化速度重視、「珍種(黄)」はトリッキー、となっている。 「レベル」は「III(成長期)」、「IV(成熟期)」、「完(完全体以降)」で分類されており、原作どおり進化しているデジモンほど強力だが、いきなり場に高レベルのデジモンを出しても「状態異常」扱いとなり、IVはHP、全攻撃力が1/2、完に至っては1/4になってしまう。 そのため「IV」、「完」のデジモンを出すためには「進化」が必要になる。これは毎ターン1枚デジモンカードを進化POWゾーンに送ることで得られる「進化パワー」が影響する。それが「手札に色が一致する1段階上のデジモンカードがあり、そのデジモンへの必要進化パワー以上に溜まっている」場合に、進化パワーを全て消費して「進化」という形で手札のデジモンカードが登場できる。 進化すると全ての状態が進化後のデジモンに上書きされるため、いくらHPを削られていても全回復できる上に、ステータスも高いため大幅に有利になる。そして進化パワーはIIIが多く、それ以外は少ない。つまり、レベルIIIのデジモンを多めに入れ、なるべく色をそろえて進化しやすい状態のデックを組むことが基本となる。 攻撃手段は基本的に○が一番攻撃力が高く、△が中くらい、×が特殊効果付きとなっており、多くのデジモンは×ボタン効果が「(相手の)○(攻撃力)を0に」「○カウンター(○攻撃力を放ってきた場合、それを無効化し同攻撃力で攻撃)」であるため、○は安易に選べず読みが発生する。稀に「全攻撃力が同じ」「△が一番強力」「×が一番強力」というデジモンもいる。 ×ボタン効果には「特定ボタンを0に」「特定ボタンカウンター」「特定属性の場合攻撃力3倍」「相手の援護無効」「先制(後攻の場合のみ先制攻撃)」「吸収(与えたダメージ分回復)」「自爆(HP10にする代わりに、相手に現在HPダメージ、×を0には無効)」「なし」が存在する。 援護効果は戦闘時に手札から一枚、もしくは山札の一番上(何が出るかは不明)から選んで使用できる。攻撃力上昇、回復といったもの以外にも「相手のボタンを強制変更」「相手の同じHPになる」など、強烈な効果もある。属性ごとの特徴が反映されたものが多い。 単純に強い効果だけでなく、ボタン変更+前述のカウンターなど組み合わせによっても強力な効果を発揮する。 進化ポイント、必要進化ポイントは前述の通りだが、レベルIIIにはもちろん必要進化ポイントがなく、強力なレベルIV、レベル完のデジモンほど必要な必要進化ポイントは高い。 このように様々な要素が差別化されているため、基本ステータスが強いデジモンカードにも、一回り弱いデジモンカードにも利点があり、選択肢が非常に多くある。 オプションカード 戦闘時にのみ使用できるカード。強力な効果を持つものが多いが、戦闘時のみにしか使えず、使いたくない時に来ても消費しにくいことが特徴。 入手が難しいものほど強力だが、あまりに強力すぎるものもあり、バランスが多少不安定。クリア後にはバランス崩壊級の強さのオプションカードも手に入る。 例:黄金のバナナ(汎用カード)効果:自分のHPを半分にする代わりに相手の攻撃を全てカウンター。新カードではハッキング(汎用カード)効果:相手より自分のレベルが低い場合、HPを入れ替える…など。 このオプションカードは『デジモンワールド』に登場したアイテムが多く、新カードは『デジモンアドベンチャー』に関連するアイテムも多く登場する。 進化オプションカード 進化フェーズのみ使用できるカード。使用したターンのみ前述の縛りを逸脱できるものや、退化するなど、進化の法則を捻じ曲げることができる。 ここまでが前作との共通要素となる。 新要素 パートナーカード。 アニメ『02』で登場した主人公達の「アーマー進化」できるデジモンは、特殊なデジモンカード、パートナーカードとなっている。大きな特徴として「成長」「アーマー進化」「デジパーツ」という独自要素がある。 「成長」はバトルでそのパートナーカードが入っているデックで勝つ、カードを消費することで経験値を得て、レベルアップが出来る。レベル5ごとにHP、攻撃力のどれかが10上昇する他、特定のレベルになると後述の「デジパーツ」を獲得できる。 「アーマー進化」は、ストーリー中で得られるパートナーカードに対応する「デジメンタル」を獲得することで可能になる。パートナーカードを出した直後に、「アーマー進化を行う」を選択することでいきなり進化が出来る。この強さは基本的にレベルIIIとレベルIVの中間程度で、通常の進化ができないというデメリットもある。ただし後述の「デジパーツ」により、後半はデメリットにならないことも…。アニメではなかった組み合わせも可能だが、存在する全ての組み合わせを使えるわけではない。 「デジパーツ」は成長や特殊条件によって得られるパーツで、パートナーカード1枚に付き、別種類のものを3つほど装備できる。効果には基本ステータスを上げるものや、×効果や援護の変更、取得経験値やレアカード率上昇などがある。後半になると基本ステータス上昇の数値が非常に上昇するため、いきなりレベル完クラスのデジモンが場に出せるようになる。 カード合成。カード同士を合成させ、新しいカードを作る。 シナリオによっては可能な範囲が増えていき、情報もゲーム内で聞くことも出来る。 特殊合成、合成事故といった要素もある。特殊合体では「ジョグレス進化」を再現しているところもある(*1)。 パートナー合成というシステムも存在し、他のカードをパートナーカードの経験値に変換することも可能。 アリーナ。 各町に存在する連戦形式の対戦施設で、ここをクリアすることでストーリーが進む。全ての相手に勝利した場合には通常勝利時とは別に、報酬としてカードがもらえる。 一部のレアカードはパスワード入力によって入手可能。パスワードはメタルガルルモンが「MTLGRR」など入手できるデジモンの名前を元にしたものとなっているので、知らなくても勘で入手できたりする。 シリーズファンへのサービス 今回は「気楽に参加可能な電脳世界」ということもあり、主人公の見た目からして『デジモンワールド』の主人公衣装の『デジモンアドベンチャー』のキャラデザインとなっており、それぞれの設定を受け継いだデジモンや『デジモンアドベンチャー』シリーズの登場人物がそのまま作中に登場している。 『デジモンワールド』『デジモンアドベンチャー』で人となりが全く異なる「ヴァンデモン」は、なんと別個体として同名別人の2名が登場している。 出てくるデジモン、人物とは対戦も可能であり、やはり本人、またはパートナーとなるデジモンやキャラクター性にあったテーマのデックを使ってくるところもうれしい。 バトル中のBGMでは『デジモンアドベンチャー』シリーズとの対戦ではシリーズに登場したBGMのアレンジバージョンが流れる。 オープニングも『02』主題歌「ターゲット~赤い衝撃~」をバックに、ウォーグレイモン メタルガルルモンvsアポカリモンから、インペリアルドラモン乱入、ジョグレス進化でオメガモン登場と、非常に熱い。 そして本編ラストではまさかのキャラクターがとんでもない演出を引っさげて立ちふさがる。 + ネタバレ注意 各所で起こる事件の元凶とされる「ムゲンタワー」の主、「ヴェノムヴァンデモン」に勝利したとたん、「不正アクセス有り」のメッセージが画面に立ち並び、バグかと思わんばかりの演出の後「A」と名乗る人物がヴェノムヴァンデモンの体を奪って登場する。(彼は一度「ファイル島にて敗北したこと」「逃げ延びてきたこと」から『デジモンワールド』を知る人には、そのラスボス「アナログマン」だとわかる。)「A」はゲームマスター権限をハッキングにより取得し、まず主人公を消そうとするが主人公の「カードゲームで戦え」との提案に乗る。そして戦闘時には最強デッキを使う上に堂々とハッキングを行い、こちらのパートナーカードを山札一番下にし、自分は初手で、POWも属性も世代も無視できる最強の進化オプションカード「ダウンローダー」を活用し、最強クラスのデジモン「アポカリモン」を必ず呼び出してくる。逆に、毎度決まったこの「最強の一手」しか使ってこないため、対処はしやすい。それに打ち勝つと、主人公と親しい仲になっていた「(ロゼモンの姿を借りた)防御プログラム」が仕掛けておいた罠が発動し、「A」からゲームマスター権限が剥奪され、「A」は無限の演算のみを続ける永遠の闇に追放される、という、とんでもない電脳戦が展開される。 「使えるキャラが多数」「原作からの登場キャラ多数」「原作要素多数」そして「ゲーム性も良好」と、キャラゲーとしては満点ともいえるほど、ファンへのサービスが多い。デックの傾向もいわゆるガチデックだったりギャンブル効果特化だったりと多岐に渡る。 膨大なやりこみ要素 基本ストーリーはあるが、それをクリアしてもまだ半分もストーリーは終わっていない。新装したアリーナや追加された対戦相手をみつけて勝つことでまだまだストーリーは進んでいく。そのため対戦相手はとんでもなく多い。 カードの種類もまた多彩で、いわゆる隠しカードも多く、一覧では「一定所持数以上になると星マークが付く」という要素もあるため、汎用カードも星マークがつくまで集める楽しさがある。 難点 CPUがそこまで賢くない。勝てていた場面を逃すこともあり、その点は残念。 連勝を求められる点。 タイトルでもある「アリーナ戦」では、連勝する必要があり、序盤のカードが揃っていないときや、本編後半の6連戦は連勝が大変。それを達成しないと次に進めないのが辛い場面もある。ただしカードを稼ぎに前の場所に戻ることも可能なので、「詰み」に陥ることは無い。 カードバランスの偏りからくる、クリア後の簡単すぎる難易度。 進めていくうちにパートナーカード、オプションカード、そしてクリア後の「セブンスカード」といった要素から、後半はかなり簡単になる。爽快感を出す意味では正解かもしれないが、ぬるすぎると取られても仕方ない。強敵と戦いたい場合は対人戦か、ある程度の縛りが必要。 カード入手手段。 通貨などが存在せず、基本的に勝つかカード合成しかないという、かなり割り切ったシステムになっている。そのため、狙いのカードを手に入れるにはカード合成のデータをよく理解していないと難しい。 また、カード合成では合成事故でしか手に入らないカードが、なんと13種類もある。ストーリーが進んでからは合成直前に事故が起こるかがわかるため、比較的事故が起こしやすいとはいえ最大でも3%しかおこらない事故待ちから、ダブりの可能性のあるカードを13種類集めるのはなかなか厳しい。 セブンスカードやダウンローダーなどのパックで出ない特別なカードの入手方法はノーヒント。 さらに入手方法のほとんどが「特定のキャラに数連勝」であるため、情報なしに入手するのは不可能に等しい。 ポリゴンモデルの格差 今回の新規と既存の人型のポリゴンモデルでは、既存のモデルの体型は頭や胸が不自然に大きく、バランスがおかしく見えてしまう。 開始前のロードとセーブが長い。 ゲーム全体を通して見ると、かなりスムーズにロードが行われるのだが、開始前のロードだけはかなり長い。またセーブが長い点には注意。 総評 デジモンシリーズのゲームとしては『デジモンワールド』と並んでも、遜色ない出来といえるほど、ユーザーが楽しめるように配慮されている良作。コレクション要素に加え、爽快感と演出の面では原作を知らなくても楽しめる。ヌルゲー気味だが、かなりの数の相手と戦うことやキャラゲーであることを考えれば許容できる範囲だろう。
https://w.atwiki.jp/kuriari/pages/219.html
クリフトとアリーナの想いはPart7 長編10/12 1へ2006.03.09 790 :1/12 (506):2007/10/13(土) 11 41 37 ID ck/9Jskj0 兵士に抱きかかえられて教会へと連れられたアリーナは、来客用の部屋へと通され質素な造りのベッドに寝かされた。クリフトはまだ食事の途中だったハンナを呼び、事情をかなり省略して話した上でアリーナのことを頼んだ。ハンナはアリーナの様子を見るとクリフトたち男性陣を部屋から追い出し、すぐに濡れてしまった服を着替えさせた。アリーナはそのハンナが若い頃に着ていたと言う若草色のワンピースを着せてもらい、そのままぐったりとした様子でベッドの上に沈んでいる。 そしてハンナは庭先で花の手入れをしていたこの教会の老神父を呼び、アリーナの具合を診てもらうことにした。アリーナのいる部屋へとハンナとともに入っていった老神父がアリーナの様子を確認した後、部屋から出てくるとクリフトはすぐに声を掛けた。 「あの、神父様…姫さま……いえ、彼女の具合は…?」 「心配はいらんよ。疲れがたまっておるようじゃから、今はとにかくゆっくり休めばよかろう。熱もあるようじゃから薬湯を飲んで、栄養のあるものを食べればすぐによくなるじゃろう」 「そうですか…ありがとうございます」 「ご面倒をかけて申し訳ありませぬ」 「ここは教会ですから、お困りのようでしたら力をお貸しします故」 ちょうど年の頃が同じくらいの老神父に対して、ブライは曲がった腰を更に曲げて深々と頭を下げた。老神父もまた同じように年を寄せ縮んだ身体を折り、ブライに礼をした。その後ゆっくりと休んで過ごされるように、とブライに言葉をかけると台所へと姿を消した。 「……詳しくは聞かないけれど、あの子のことであたしに何かできることがあったら、いつでも言っておくれ」 旅人と思われる4人の来訪を快く迎え入れる一方で、クリフトの纏う雰囲気にただならぬものを感じたハンナはそんな風に彼を気遣った。 「ありがとうございます、ハンナ」 「旅の人、こんな辺鄙なところまで疲れただろう? おなかが空いているなら何か作るから、こっちにきてひと休みしたらどうだい?」 「おお、それはありがたいのう。お前たち、せっかくじゃから呼ばれてこい。ここまでご苦労じゃったな」 ブライはお供としてついてきたふたりの兵士にそんな風に労いの言葉を掛けると、ゆっくりさせてもらうようハンナの言葉を受け取った。少しだけ開いている台所の扉の隙間から、子供たちが訪れた見知らぬ人々の様子を興味津々に窺っているのを、老神父が窘めている。ハンナは兵士たちを招きいれながら台所へと戻っていった。 バタン、と台所への扉が閉まり、アリーナの寝ている来客用の部屋の前の廊下に、クリフトとブライは取り残された。長く沈黙が続いたが、ブライがひとつ咳払いをすると顎に蓄えた髭に触れながら言葉を紡いだ。 「やれやれ……話が長くなりそうじゃの」 「ブライ様…あの……姫さまは…」 「とにかく、どこか落ち着けるところに案内せんか。立ちっぱなしじゃ腰が痛うて話せるものも話せんわ」 「は、はい…っ…」 すでにサントハイムの人間ではない扱いであるはずのクリフトに対して、ブライの口調は以前と何の変わりもなく、表面的にはそこに情を覗かせない手厳しい言葉で言った。クリフトもまた以前と同じように、ブライの言葉に少し焦ったように返事をすると、教会のほうへと歩み出し、ブライを案内した。 吹き抜けになっているわけでもなく、ステンドグラスがあるわけでもない、一般の民家と変わらないようなとてもとても質素な教会が、ここアッテムト唯一の教会。信仰する心さえも失わせてしまっていたアッテムトの人々に再び祈りをもたらしたのもクリフトだ。決して強制することはせず、祈ることで満たされる心を優しく説いていった。 教会の祭壇は、以前クリフトがサントハイム城内の教会奥に与えられていた部屋で使っていた机ほどの大きさしかない、非常に粗末な物だった。 ブライにその祭壇の前の長椅子に座るよう勧め、ブライが腰を落ち着けてからクリフトも静かにその隣に座った。 「あの…ブライ様。姫さまは……」 また、しばらくの間互いに何も言葉を交わさぬ時間が過ぎる。動揺がブライに伝わらないように、できるだけ落ち着いた声をと心がけてから、クリフトはそんな風に切り出した。 「どうして、ここまで姫さまが……」 「姫はおそらく……クリフト、お主を追いかけてひとりでここまで来られたのじゃ」 「私を、ですか…?」 「そうじゃ。お主に会うために、じゃ」 「おひとりで? まさか……でも、ブライ様や先ほどの兵士たちが一緒だったのではないのですか?」 「ワシらは陛下の命で、姫に気づかれぬよう追いかけてきただけじゃ。姫はほとんど着の身着のまま、旅の資金さえまともに持たずに城を飛び出されてしまわれたのじゃ」 「………」 「姫が壁を蹴破って抜け出して、力試しの旅に出られたときと同じように、また久々に姫の部屋の壁には大きな穴を開けられてしまったわ。まぁ、ワシらがサントハイムに戻る頃には修理も完璧に終わっておろうがのう」 そう言うとブライはどこかおかしげに柔らかく笑った。目尻の皺が更に深みを増す。対照的にクリフトの表情は変わらない。膝の上に置いた手をぎゅ、ときつく握ったまま唇を真一文字に結んでいる。 「ワシらが姫に何も言わず、勝手にお主をここへと遣ってしまった。それが納得いかなかったのじゃろうな。お前がサントハイムにはもういないとわかったとたんに、城を飛び出してしまわれたのじゃ」 「………」 「陛下は察しておられたようで、慌てることもなくワシに後を追うよう指示をされた。そうしてワシは、姫に見つからぬようにこっそりと姫の後をついて、ここまで来たんじゃよ。姫は気づいてはおらぬ」 「そんな……」 「サントハイムを発ってから……もう、2ヶ月か……。途中で声を掛けようと思うことは何度もあった。世間知らずなお方じゃからのう。いろんなことにやきもきしたりひやひやしたり、全く……寿命が縮んだわい」 ブライはそこまで言うと深々とため息を吐いた。 いくら勇者ソロとともにサントハイム王国の姫と言う身分を隠して世界中を旅してまわったと言えども、アリーナの周りには常にブライとクリフトがついていたし、旅の間の金銭管理はトルネコが任されていた。立ち寄った村や街で多くの人々に出会い、さまざまな習慣にも触れてきたが、やはり一般常識的な部分にアリーナは大きく欠けている。後先省みずに城を飛び出してしまったことを後悔することは多々あった。 まず、サントハイムから砂漠の街までの連絡船にメロたちの協力あって乗り込めたことは幸運だったが、その後いきなりエンドールへの関所を前に立ち往生する羽目になった。サントハイムの兵が厳重に警備している関所をうっかり通り抜けるわけにもいかず、仕方なく北へ向かうことにした。 フレノールとレイクナバとの海峡のみを行き来している不定期の連絡船に幸運にも乗り込むことができ、アリーナはサントハイムの領地から脱出した。 レイクナバで保存食や水を買い、大きな鞄に詰め込んで、たったひとりで南へと向かって歩き続けた。晴れの日も雨の日も、風が強い日も。そうして随分と遠回りをしてエンドールまで辿り着いた。 「ワシはな、姫は途中で諦めるじゃろうと思っておった。ちょうどエンドールに辿り着いた頃がその時期じゃと思っておったのじゃ。エンドールはサントハイムとも親交の深い国。その気になればエンドール城に赴きサントハイムに帰ることもできたはずじゃし、エンドールにはトルネコ殿がおるからのう。旅に出ていたとしても奥方のネネ殿がおるし、サントハイムに戻る手段はいくらでもあった」 「………」 「エンドールに着いたとき、姫様はたったおひとりでの旅に酷く疲れておられた。サントハイムを発ってから後ろを振り向くこともなく前だけを見続けて、一歩一歩確実に歩んで来られた。もう限界じゃと思ったよ」 ブライが限界だと思ったのにはわけがあった。エンドールからハバリア行きの連絡船の乗船券はとても高額だったからだ。世界は平和になり渡航する人々が増え、船もそれなりに立派になって金額も上がっていった。もう身に着けているものでお金に換えられそうな高価なものはない。今自分が持っているのは旅に必要な手放すことのできない道具ばかりだ。キメラの翼も世界が平和になって魔物たちがほとんどいなくなってしまってからは非常に貴重な品で、あの冒険の頃のように街の道具屋に当たり前のように置いてあることなどなくなってしまった。わずかに残るそれはほとんど王家や貴族の手に渡っていた。身分を隠して旅をしているアリーナが手に入れられるようなものではもはやなくなっていたのだ。 「姫様は、住み込みでエンドールの宿屋で働いたのじゃよ」 「は、働いた…? 姫さまが?」 「そうじゃ。宿屋の下働きじゃ。朝は早く起きて食堂の掃除。食事作りはできぬから、野菜の買出しや食器洗いをしておられた。昼を過ぎたら宿の居室の掃除をして、シーツ類の洗濯……と、まぁ、一国の姫がするようなことではないことをずっとしてこられた」 頭の中がぐらぐらとして目が回っているような感覚の中、クリフトは座っているのもやっとのような状態だった。最初のうちは食いつくかのようにブライの話を聞いていたのに、話が進むに連れて聞かされる内容に呆然としてしまう。次第にブライの話が耳の中に入ってきて、それが頭の中で繰り返される呪文のような感じになってしまった。 信じるとか、信じないとか、そういった次元を超えている。あのアリーナ姫が、宿屋の下働きなど考えられなかった。確かに、事実アリーナは城の中でのお姫様暮らしをずっと嫌っていたし、城を抜け出して力試しの旅に国王の反対を押し切って出てしまった。しかし、それはアリーナが自由になりたいと望んだこと。辛く厳しい宿屋の下働きと言う、奉公人の真似事のようなことなど、彼女にとっては想像できないものだっただろう。 そこまでして、自分に会うためにアリーナはここまで来たと言うのか。 クリフトのまぶたが震える。熱い涙が込み上げて来るのをぐっと堪えた。 「……クリフト…、お主がサントハイムを追われることになったあの日…。 何も言わず、かばうこともせず、悪かったと思っておる」 「ブライ様……」 ブライのしゃがれた声は時折、激しく屋根に打ちつける雨にかき消されそうになる。だんだんと強まっていく雨脚にブライは一瞬、窓のほうへと視線を向けた。窓には打ち付けられた雫が斜めに走っている。その後、再び祭壇のほうへと視線を移ろわせながら言葉をつなげる。 「お主のアリーナ姫に対する気持ちを知らぬわけではなかった。あのようなことになる前に打つ手があったかも知れぬ。いずれ姫がご結婚をなされようとも、お主がサントハイムを追われるようなことにはならなかったかもわからん」 「……それは…」 「姫のそばから離れることと、いずれお主の目の前で起こるだろう残酷な現実を見守ることと……どちらがいいのかワシにはわからんかった。無論、お主にこんなことを聞けるはずもない」 「ブライ様、私はここへ来ることができて感謝しています。私のしたことは……許されないことです。サントハイムの永久なる繁栄を願うのであれば、姫に懸想した臣下など……必要ないのです」 「クリフト……」 「私は姫さまのお心を乱してしまった。更なる罰を与えられても仕方のない身です。陛下が命ずるのであれば、サントハイムの地下牢にでも喜んで参りましょう」 「……姫様はまるで小鳥の雛のようなお方じゃ」 ほとんど一方的なまでに自分に非があり、サントハイムの人間ではなくなった今となってさえも、どんな処分でも受けると息巻くクリフトを落ち着かせるかのように、ブライは樫の杖の先でクリフトの少し赤らんだ頬を小突いた。そして再び言葉を連ねる。 「幼いときに母君を亡くされて、陛下も忙しく公務にあたられていて、年の近い子供もおらず寂しい思いをされておった。ワシも構えるときは構ったものじゃが、懐いてくれてはおってもやはりこんな爺ではもの足らぬ様子じゃった」 ブライはそっと目を閉じた。皺の寄った瞼の内側には幼い日のアリーナが鮮明に映っている。後に『おてんば姫』などと呼ばれることになるなど予想もできぬほど、少々引っ込み思案で人見知りの激しい子供だった。甘えられる人のいない寂しい日々。どんなに綺麗なドレスやおいしいお菓子に囲まれてはいても、アリーナが心から笑うことはなかった。 「陛下がお主をサランの教会からサントハイム王宮付きの神官見習いとして呼び寄せたのは、お主がいくつのときじゃったかのう…?」 「9歳になった、冬のことだと記憶しています」 「そうか…なら、姫5つのときか。お主が城に来てくれるようになってから、姫は本当によく笑うようになった。初めて年の近い者との触れ合いがよほど楽しかったのじゃろうな。感情を表に出すことが悪いことのように思われていたのか、我慢をなさっておったのか、とにかく控えめに大人の言うことを聞いていた姫じゃったが、お主と日々過ごすことによって自分の思うことも口に出せるようになり、表情も豊かになられた」 「………」 「姫様は……初めて自分に、楽しいと思うことや美しいと感じることを教えてくれた母鳥のようなお主に必死でついていこうとする、生まれて間もない雛鳥と同じじゃ。突然いなくなってしまったお主を追われたのじゃろう。宿の下働きをすることも厭わぬほどにお主の存在を求めたのじゃ」 「そんな……私は……」 ブライの言葉にクリフトの頭の中にも過去のアリーナとの出来事が蘇ってくる。本当に表情の乏しい、まさに人形のようなアリーナの遊び相手になってくれと国王に頼まれてからは、クリフトは思いつく限りのことをアリーナにして見せた。 時には絵本を読んであげた。 まだ成長し始めたばかりの背中にアリーナをおんぶした。 かくれんぼもした。 裏庭で花を摘み、首飾りを作った。 ただアリーナが笑うことがうれしくてし続けたことだ。それがブライの目にはそのように映っていたなど、当時アリーナと同じく子供であったクリフトにわかるはずもない。 「……私の罪は、私が子供の頃からもう…始まっていたのでしょうか?」 クリフトは眉根を寄せて苦しげに言葉を吐いた。震える言の葉はすぐ隣にいるブライの耳に届くことすらやっとのように小さく、今にも途切れてしまい様なほど弱々しかった。 「そうではない。アリーナが今のように明るくお元気に、伸び伸びとお育ちになったのはお主あってのことじゃ。それを責めているわけではない」 「ですが、幼い日の姫さまのおそばに私がいたことが全ての元凶だったのでしょう? 姫さまと私が関わりあってしまったことが、私が出すぎたことを致してしまったがゆえに……」 「話を聞かぬか。そうではないと言うておる!」 ブライの少し語気の強まった声にクリフトはやっと、自らを責めたてる言葉を飲み込んだ。 「陛下はおっしゃったじゃろう? お主に感謝しておる、と。あそこまで活発にお育ちになるとは思っておられなかったじゃろうが、当時のとても内気で父君である陛下にすら感情を抑えて接する姫に、陛下はたいそう心配なされておったのじゃ」 「……ですが、ブライ様……私は……」 「姫がお主を求めるのは、お主の存在が姫にとってとても自然であるからじゃろう。そこにお主を慕う感情があるのかどうかは姫にしかわからぬが ……目が覚めたら、話をしてやってはくれぬか?」 「私は、姫さまに会ってもよろしいのでしょうか……?」 「何度も言うが……姫はおそらく、ただお前に会いたいばかりに、無鉄砲にも城を飛び出されたのじゃろうからのう……お主の決心を揺るがすようなことをして、申し訳ないのはワシのほうじゃ」 「……ブライ様…」 「姫の体調が戻るまでしばらくここに滞在させてもらっても構わぬか。兵士たちには宿を取らせる」 「ええ、それはもちろん。旅の疲れが取れるまで、ぜひ」 「すまんが、頼んだぞ。クリフト」 「……はい…」 そう言うとブライはよっこらしょ、と言う掛け声とともにゆっくりと立ち上がった。座ったままのクリフトとそう目線の位置が変わらない。しばらく会わぬうちにブライが少し小さくなったように感じて、クリフトははっきりと定まらない心と混ざり合う感情に蓋をして、その申し出に短く返答するしかなかった。 ブライが住居スペースへと続く扉の向こう側へと消えていく。クリフトは長椅子に座ったままそれを見送った。 立ち上がり皆のところに戻る力がない。伝えられた事実に打ちのめされる。それは決して絶望を意味するものではなく、その逆でむしろ彼にとっては希望とさえ言えること。長年恋焦がれてきたアリーナが自分を求めて辛い旅をしてきたと教えられたのに、なぜ自分は幸福な気持ちになることができないのだろう。ただ罪悪感だけが募り行く。 できることならばあの頃に戻りたい。恋する感情を知る前に時計の針を戻して、アリーナと自分をつなぐ糸をひとつひとつ切ってゆきたい。小鳥が追う親鳥の存在が、自分ではない他の誰かに代わるように。 遠くに聞こえていた雷が近づいて来ている。まだ昼を過ぎたばかりだというのに外は夜のように暗く、地面を抉っていくかのような強い雨が降り続いている。稲光が空に浮かぶ黒い雨雲を切り裂くように閃光を走らせる様子が、教会の小さな窓からも見えていた。 結局、クリフトは子供たちの遊び相手をしてあげることもできずに、その日の午後は調べることがあるからと言い訳をして自室に閉じこもった。 ほとんど上の空で子供たちやアリーナを除くブライ一行と夕食を取り、その後は子供たちを寝かしつけるため子供部屋にて絵本を読み聞かせた。年長の子供たちはクリフトの雰囲気の違いに少し遠慮がちにしてはいたが、それがわからない年少の子供たちはいつものようにクリフトにくっついてなかなか離れようとしなかった。 子供たちが眠りについてから子供部屋を出たクリフトが廊下を歩いて自室に戻る途中、ちょうどアリーナの部屋から出てくるハンナとはち合った。 「クリフト、子供たちはもうみんな寝たのかい?」 「はい」 「そうかい。ありがとうよ」 「あの……具合は、どんなでしょうか?」 「夕飯に卵を落としたお粥を食べて、神父様が作ってくださった薬湯を飲んだところだよ。あたしが少し無駄話をしているうちに、眠っちまったようだね。熱もだいぶ引いてきているよ」 「そうですか……ありがとうございます」 「じゃあ、あたしもそろそろ休ませてもらうよ。おやすみ、クリフト」 「はい、おやすみなさい」 にっこりと笑ってそう言うと、食器の乗ったお盆を持ってハンナは廊下を歩いて行きその場を立ち去った。クリフトには何も聞かず、窺うような素振りも見せず。そんなハンナの態度をありがたく思う一方、隠し事をしているような気がして胸が痛んだ。 ブライの言葉を思い返し、躊躇う気持ちを整わせながらクリフトはドアノブに手をかけた。アリーナは眠っているとのこと。そっと物音を立てずに部屋の中へと入って行く。来客用とは言えど、他の部屋とそう変わりのない狭い部屋にベッドがひとつ。その横に置かれている小さな丸テーブルの上の古いランプが、電気のついていないくらい部屋の中に淡い光を灯していた。 クリフトは気配を殺すようにしてアリーナに近づいた。顔をよく見れば日に焼けたのだろう、鼻の頭は皮がめくれて頬のあたりも少しかさついている。更に幾分か痩せたように思えた。旅の最中、まともな食事もできなかったのだろう。城にいれば毎日がご馳走だ。いつでも焼きたてのパンが食べられるし、肉も野菜もたっぷり入ったスープが飲める。アリーナの好きな甘いお菓子もたくさん食べられるのに。 掛けられている毛布から出ている手はあかぎれの跡がいくつもあった。 治りかけてはいるようだったが、何度も何度も同じ場所が治りかけてはまた傷口が開き、繰り返し痛みを伴うような傷だったことがわかる。宿屋の下働きをした際にできたのだろう。冷たい水に手を浸しながら懸命に掃除にいそしんだことがわかる。 滑らかだった髪の毛も艶を失い、触れずともごわごわとしているのがわかるほどだった。ひとりで野宿を繰り返しながら毎日風呂に入ることもできずにひたすら歩いてきた上に、街の南側の街道を北上する際に吹き付ける砂漠の砂を含んだ風にあてられたためだろう。アリーナの姿をじっくりと見れば様々な困難だったであろう状況が想像できて、クリフトは溢れる感情を押さえつけるかのようにぐっとくちびるを噛んだ。 クリフトはアリーナの手をそっと毛布の中にしまった。恐れ多いと思いながら触れた手はやはり、到底一国の姫とは思えぬほどにかさついていた。 故国から遠く離れたこの場所で、ずっとアリーナの幸せを願い祈る生活を送るはずだった。この街の人々のも受け入れられて、子供たちの面倒を見ながら過ごすはずだった穏やかな日々。それがつかの間の夢だったかのように思えるほど、強烈な突然の再会がクリフトの心を掻き乱す。 クリフトはアリーナに背中を向けて部屋から出て行った。大きな音を立てないようにそっと扉を閉める。アリーナが目覚めたとき、彼女は自分になんと言うのだろうか。再会したときにあのような冷たい言葉を投げかけたことを責めるのだろうか。それとも、もう一度『会いたかった』と言ってくれるのだろうか。 伏せられているアリーナの緋色の瞳はいずれ開かれる。 クリフトはそれが少し、怖かった。 END. 前2007.10.06 続き2008.01.12